歩行分析とOAトータルケア

MRIにて右内側半月板損傷と診断され、内視鏡手術により半月板を3分の1切除する・・

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ケース②64歳女性

患者病歴:6年前に重い物を中腰で持った時に膝に激痛が走る。整形外科のMRIにて右内側半月板損傷と診断され、内視鏡手術により半月板を3分の1切除する。しかし、その後も歩行などで痛みが出現し、再度10日間入院しリハビリを行う。退院後も痛みが継続するので固定サポーターヒアルロン酸注射を週に2回(2ヶ月間)行う。その後少しは痛みが軽減したがも、歩行時に股関節と膝に痛みが続く。そしてカイロプラクティックの治療院に2年間通い、スムーズな歩行が可能になる。しかし、またここ1年前に痛みが再発し当院に来院される。

臨床所見:靭帯、半月板の整形外科テストは、全て陰性。視診では右膝は、左膝に比べ、膝蓋骨上に腫れがあり、歩行で痛み。屈伸や座り立ちの動作で痛み再現される。

仮説分析:整形外科テストとX線診断と視診・触診・症状から、軽度のOAと判断する。

施術方針:長い期間右足をかばって歩行していたせいか、体幹軸が左にずれていたので、体幹を中心に揃えるマニュピレーションを骨盤と腰椎に行う。そして、大腿と下腿後方筋群の拘縮を取り除くようにする。膝裏部に関しては、軽く牽引を加え、関節腔が開くようにしながら膝裏筋群のリリースを行うようにする。また、股関節の伸展運動が欠如しているので、股関節伸展動作時に腸骨筋筋膜リリースを行う。大腿四頭筋(特に内側広筋斜頭)の強化は初診時より行う。また自宅での大腿四頭筋の内側斜頭強化と膝裏のリリース法についてのセルフトレーニングと歩行指導を行う。

経過:3回目の施術時に改善がみられ、6回目の施術時にVASが4.5に、8回目にはVASが2.5に、10回目にはVASが2、直近の14回目には、VASが1になり、日常動作ではほとんど痛みが無い状態である。(現在初診より2ヶ月経過)

施術計画修正:計画修正は、施術4回目に右内転筋の拘縮が気になり、内転筋の筋膜リリースを行う。また8回目に腸骨筋の筋膜リリースを追加する。自宅では当初より体幹のストレッチと大腿四頭筋強化と下腿筋ストレッチを処方する。

結果:関節腔を開きながらの大腿四頭筋(内側斜頭)の強化と膝裏の筋リリースの効果は、変形性膝関節症には欠かせない治療と判断する。また、股関節の伸展運動の欠如も歩行周期を考えると重要と考え、施術に加えたことも改善スピードを上げたと考える。体幹のマニュピレーションも効果あると推測する。

考察:この症例では、極端な体幹の傾きが見られた。膝のアライメントと整える上では、体幹の傾きも大切であると考える。また股関節の伸展運動についても同様である。患者さんが協力的に週に2度の治療を継続的に2ヶ月間行えたことも早期回復に繋がったの

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